外航船舶におけるISMコードの取得義務化(1998年7月から国際航海に従事する旅客船及び総トン数500トン以上の油タンカー等に対しISMコードの内容が強制化)や、国内における運輸安全マネジメント評価制度など、海運界に対する安全管理体制の強化は益々強く求められるようになってきています。
このような中で求められているのは、船舶管理の透明性であり、自らの船舶管理体制を確立し、これを荷主やオペレーターに対する十分な説明を行っていくことが必要となります。
内航タンカー業界においては、既に任意ISMコードの取得により、船舶の安全管理に関するシステムの確立が進んでおりますが、他の貨物船等では、一部の内航海運事業者で任意ISMコードの取得が見られるだけです。
平成18年10月からは、オペレーターに対して、内航海運業法に基づく安全管理体制の構築と安全管理規程の提出が義務付けられ、荷物を預かる者として安全の最高責任者と位置付けられましたが、これは、オペレーターのみに限らず、船舶所有者、船舶貸渡業者などに対しても安全管理を求めるものであり、その統括者としてオペレーターが選ばれただけに過ぎません。
また、グループ化において船舶管理会社を設立した場合には、グループ内においても管理の透明性が求められることになります。この管理の透明性が実現されないとグループ内の信頼関係も形成されず事業の効率化も図れません。
例えば、ある管理会社においては、オーナーに対し、船舶管理に関する半年毎の報告書提出を行なっています。その概要としては、報告を「海務」(航海・船員・安全関係)と「工務」(保守関係)に分け、それぞれの管理内容の現状・予想報告とそれに対するコメントを加えております。特に注目すべきは、海務における訪船・船員教育(安全教育)に関する報告と、工務における現状報告及び修理予想です。
これらの報告によって船主は、安全及びコストに対する安心感を得ることとなり、管理会社と船主との間の信頼関係が築かれることとなります。




